デイサービスはどのような人が利用できる？利用条件・要介護認定とは

 

デイサービスは自宅から施設まで送迎してもらい、日帰りで介護や機能訓練などを受けるサービスです。
健康チェックや昼食の提供、レクリエーションなどの日常生活の支援を受けることが出来ます。

 

ところで、デイサービスはどのような方を対象としたサービスなのでしょうか。

このページではデイサービスの利用条件、要介護認定について解説します。

 

デイサービスで受けられるサービス内容

デイサービスは自宅から車で送迎してもらい、以下のようなサービスを受けることが出来ます。

・入浴
・昼食
・排せつ介助
・機能訓練
・趣味、レクリエーション
・外出レクリエーション
・健康チェック

 

デイサービスでは家庭では負担の大きい入浴が出来たり、レクリエーションを通じてコミュニケーションや機能訓練の機会を得ることが出来ます。

 

また、デイサービスを利用することで、ご家族が自分の時間を確保することも出来ます。

 

デイサービスの利用条件

デイサービスを利用できる方は

要支援1～2
要介護1～5

の認定を受けている方です。

 

要介護認定は基本的に65歳以上を対象としていますが、40歳以上65歳未満の医療保険加入者で特定疾病を抱えている方も要介護認定の申請が可能です。

 

また、デイサービスは自宅への送迎をするのが前提となりますので、送迎エリア内のデイサービスから選ぶことになります。

 

要介護認定とは

要介護認定は介護保険制度のサービスを受けるために必要な申請手続きです。
どのサービスがどれくらい必要なのかを知るための診断であり、病気の重篤さとは別の基準となっています。

 

要介護認定には「要介護」と「要支援」がある

要介護認定のためには「身体機能」「生活機能」「認知機能」「精神・行動障害」「社会生活への適応」の5項目をチェックし、介護の度合いを判定します。

 

要介護認定を受ければ介護保険制度適用対象となる

介護保険制度では、要支援状態や要介護状態になった場合に該当する介護サービスを受けることができるようになっています。

 

要介護認定は介護サービスの給付額を確定する要素であると共に、利用者さんの状態がどの段階に該当しているのかが分かります。

 

介護保険制度でもらえる支給限度額は以下の通りです。

段階 　　　　月間支給限度基準額
自立　　　　　 0円
要支援1 　　　 50,320円
要支援2 105,310円
要介護1 167,650円
要介護2 197,050円
要介護3 270,480円
要介護4 309,380円
要介護5 362,170円

 

要介護認定の区分

自立レベル

「自立レベル」は介護や支援を必要としていない、1人で生活が可能なレベルです。

 

自立レベルの方は利用できる介護サービスに限りがあり、費用は全額負担となります。

 

要支援1

「要支援1」は基本的に1人で生活できるレベルです。

 

ただ、日常の中で部分的な介助や介護を必要とします。
要支援レベルの方は介護サービスの適切な支援を受けることで、要介護状態の予防効果も期待出来ます。

 

要支援2

「要支援2」も基本的に1人で生活できるレベルとなります。

日常生活の中で部分的な介助や介護を必要とする機会が要支援1の方よりも多くなります。

 

要介護1

食事や排せつなど、日常的な身の回りのことはたいていこなせますが、要支援2よりも認知能力や運動能力が低い状態で、部分的な介護が必要です。

 

要介護2

要介護1に比べて日常生活で出来ないことが多くなり、理解力が低下した状態です。
食事や排せつなどで介護が必要です。

 

ご家族が介護に時間を取られると感じるようになります。

 

要介護3

歩行や立ち上がりなど日常生活の動作が困難で、食事や排せつなど身の回りのことが介護なしではできない状態です。

 

要介護4

自力での生活が難しく、全面的な介護が必要なレベルです。

 

理解力や思考力の低下に伴う問題行動が顕著に現れます。
1日の多くの時間が介護に費やされることになり、介護者への負担は大きなものとなります。

 

要介護5

介護がなければ生活が不可能で、意思疎通もできないほどに重度な状態です。

 

要介護度によってデイサービスを利用できる頻度が異なる

要介護に認定されると支給限度額の1割を負担してサービスを利用することが出来ます。
支給限度額を超えてサービスを受けると超えた分は全額負担になってしまいます。

 

つまり、介護度によってデイサービスの利用回数の目安があります。

要介護1～2…週3～4日
要介護3～4…週4～5日
要介護5…毎日

 

利用回数の目安はありますが、自己負担になっても構わないという場合は、施設が受け入れてくれれば自己負担でデイサービスに通うことは可能です。

 

デイサービスの種類

デイサービスは対象者や目的により、4つの種類に分けられます。
利用者さんの状態に合わせてケアマネージャーと相談しながら事業所を選んでいきます。

 

一般型デイサービス

一般的なデイサービスで、健康状態のチェックや、食事、入浴、排せつの介助、レクリエーションなどを提供します。

 

定員数により、大規模デイサービス、中規模デイサービス、小規模デイサービスの3種類があり、雰囲気やレクリエーションの内容が利用者さんに合った事業所を選びます。

 

認知症対応型デイサービス

認知症の方に特化したデイサービスで、認知症の診断を受けた方だけが利用することが出来ます。
入浴や排せつ、食事などの支援や機能訓練などのサービスを提供しています。

 

リハビリ特化型デイサービス

リハビリ特化型デイサービスは、歩行訓練や筋力トレーニングなどの機能訓練に重点を置いています。
食事や入浴のサービスは最低限となり、機能訓練が中心になっています。

 

そのため、利用時間は半日程度の短時間の利用となります。

 

療養型デイサービス

療養型デイサービスは医療ケアを常時必要とする方が利用するデイサービスです。
医師や訪問看護ステーションなどと連携しているため、看護スタッフによる観察を必要とする方も安心して利用することが出来ます。

 

デイサービスを利用するには介護認定が必要

デイサービスを利用するには介護認定が必要です。

要介護認定は市区町村の地域包括支援センターや役所の高齢者福祉窓口に以下の書類を揃えて申請を行います。

 

その後委託されたケアマネージャーなどが自宅を訪問し、認定調査を行います。

 

デイサービスを検討する場合はまずは介護認定を申請しましょう。
また、施設を選ぶ際はケアマネと相談しながら、実際に施設を見学しておくと利用者さんに合った施設を見つけやすくなります。