ーデイサービスの人員基準とは?配置人数と運営基準・設備基準も解説ー
デイサービスには、どのような役割の方を何人配置するといった細かい人員基準があります。
資格がいるのか、常勤でいる必要があるのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
基準に満たないと利用者へのサービス品質が低下し、事故やトラブルのリスクが高まるおそれがあります。
本記事では、デイサービスが確保する人員基準を詳しく解説します。
あわせて、人員基準以外にある運営基準と設備基準も紹介しているため、参考にしてください。
デイサービスが確保しなければならない人員基準
デイサービスには確保する人員基準が定められています。
ここでは、誰が何人必要なのかを詳しく解説します。
管理者
管理者は資格不要で常勤者が1人必要です。
一般業務をアシストする役割をもち、職員のシフト管理や稼働率の管理などを行います。
支障がない範囲で、同一敷地内にあるほかの事業所の職種と兼務ができます。
資格はいりませんが、デイサービスで働くうえで介護や福祉の知識必須です。
生活相談員
生活相談員は社会福祉士や社会福祉主事の資格所有者が務められます。
事業所1か所に1人以上の配置が必要です。
厚労省の人員基準では、生活相談員または介護職員のうち1人以上は常勤との規定があります。
生活相談員は利用者や利用者の家族が抱えている悩みに対して相談にのり、解決へと導く仕事です。
介護の専門的なアドバイスを行いながら、日常生活を快適に過ごせるように支援します。
看護職員
看護職員は看護師や准看護師のことです。
利用定員10名以上のデイサービスでは1人以上配置する必要があり、常勤でなくても問題ありません。
病院や診療所、訪問看護ステーションとの連携からも確保できます。
主に薬の管理やバイタルチェックなどを行います。
介護職員
介護職員は主に利用者の介護を行い、資格は問われません。
介護のほか管理者や生活相談員と兼務するケースもあります。
介護職員は利用者数が15人のデイサービスだと1人以上、16人以上になると 「(利用者数-15人)÷5+1」 という計算式で算出します。
仮に20人のデイサービスだとしたら「(20-15)÷5+1」となり、人員基準は2人です。
機能訓練指導員
機能訓練指導員は、日常生活を送るために生活機能を高める訓練を行います。
利用定員関係なく、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの資格所有者を1人以上配置する必要があります。
機能訓練は自分の身の回りのことができるように、生活リハビリが中心です。
一人ひとりの身体状況にあった計画を立て、歩行訓練や脳トレ、体操などを通して訓練を行っていきます。
デイサービスの人員基準は利用定員により異なる
デイサービスの人員基準は、利用定員が10人以上の場合とそうでない場合で異なるため、詳しく解説します。
利用定員が10人以上の場合
デイサービスの利用定員が10人以上の人員基準は下記のとおりです。
・常勤の管理者:1人
・生活相談員:1人
・看護職員:1人
・介護職員:1人
・機能訓練指導員:1人
生活相談員または介護職員のうち、どちらか1人が常勤の必要があります。
人員基準は最低限の条件のため、スタッフの欠員対策も重要です。
利用定員が10人以下の場合
利用定員が10人以下の小規模デイサービスの人員基準は下記のとおりです。
・常勤の管理者:1人
・生活相談員:1人
・看護職員または介護職員:いずれか1人
・機能訓練指導員:1人
小規模デイサービスでは、看護職員または介護職員のいずれか1人の配置でよいとされています。
デイサービスの人員基準を満たせないとどうなる?
デイサービスの人員基準は、利用者が快適に過ごせるための最低条件です。
万が一、満たせないとどうなるのかを詳しく解説します。
人員基準欠如減算の対象になる
デイサービスの人員基準を満たせない場合、人員基準欠如減算の対象となります。
必要な人員がそろっていないとみなされ、介護報酬が減算するのです。
介護報酬は、介護サービスの提供にかかわる重要な収入源です。
十分な収入が得られなくなると運営費用に影響するほか、必要な設備や研修の投資ができなくなるおそれがあります。
高品質なサービスを提供し続けるためにも、適切な人員配置は不可欠です。
行政機関に相談する
人員基準を満たせない場合は、早急に行政機関への相談が必要です。
行政機関はデイサービスの運営を支援するためにさまざまなサポートを提供しているため、問題解決への近道となります。
必要な人員の確保方法や経営改善のアドバイスなどの支援を受けることで、人員基準を満たせるように動き出せます。
早めに行政機関へ相談し、スムーズに解決できるように努めることが大切です。
人員基準以外にもあるデイサービスの基準
デイサービスには人員基準以外に、運営基準と設備基準が定められています。
どの基準も、利用者が安全に過ごすために重要のため詳しく解説します。
運営基準
運営基準はデイサービスの内容や提供方法に関する規定です。
適切に機能しているか、利用者が安心してサービスを受けられる環境づくりができているかが問われます。
たとえば、下記のことが基準としてあげられます。
・勤務体制の確保
・定員の遵守
・非常災害対策
・衛生管理
・地域との連携 など
運営基準はサービスの質を維持し、利用者の満足度を高めるために重要です。
設備基準
設備基準は、安全で快適な環境を提供するために必要な条件です。
施設の広さや設備の配置などが細かく定められています。
たとえば機能訓練室や事務室、食堂やトイレなど定められた面積での配置が求められます。
安全で快適な環境を提供できると、利用者の生活の質まで向上できるでしょう。
まとめ
デイサービスでは利用者へのサービスの質を維持し、安心安全な生活を送るために人員基準が設けられています。
・常勤の管理者:1人
・生活相談員:1人
・看護職員:1人
・介護職員:1人
・機能訓練指導員:1人
万が一、必要な人員がそろっていないと介護報酬の減算につながります。
デイサービスの運営に関してさまざまな影響を及ぼすだけではなく、人員の欠如は利用者へのサービス低下をまねきます。
一人ひとりに適切なケアができないと、トラブルの原因にもなるため、人員基準は必ず守ることが大切です。
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