デイサービス（通所介護）の種類とは！？特徴と活用方法

 

デイサービスは介護が必要な方がご自宅から日帰りで通うことができるサービスです。
機能訓練をしたり、ほかの利用者さんとの交流を通して認知症予防や社会的孤立感の解消を図ることができます。

 

デイサービスと一口に言っても、種類がいくつかあり、利用者さんに合ったデイサービスを選ぶことが大切です。
ここでは、デイサービスの種類と特徴をご紹介します。

 

一般的なデイサービス（通所介護）

一般的なデイサービスにはさらに「総合型」「趣味重視型」「運動重視型」「お泊りデイ」「小規模多機能型居宅介護」に分かれます。

 

総合型（1日型）

朝お迎えに来て夕方送ってくれる一般的なデイサービスです。
入浴、昼食、レクリエーション、機能訓練などのサービスを総合的に利用することができます。

 

総合型デイサービスはさまざまなサービスを提供しているため、お好みによりいろいろなサービスを利用することができます。
また、ほかの利用者さんとゆっくりお話ができたり、自分の趣味や好きなことをして過ごすことができます。

 

趣味重視型

さまざまな趣味の活動が用意されており、趣味を楽しみながら無理なく機能維持に取り組むことができるデイサービスです。

 

手芸や編み物、陶芸、絵画、園芸、農作、音楽、将棋、囲碁などの活動が提供されており、好きな趣味をほかの利用者さんと楽しみながら過ごします。

 

カラオケは人気の趣味ですが、歌を歌うことで心配機能の維持や回想法による認知症にも効果が期待できます。

 

運動重視型

体を動かす運動機能訓練を重視したデイサービスです。

パワーリハビリのほか、エクササイズやフィットネス体操、踊りや社交ダンスなど、施設により取り入れている運動はさまざまです。

 

体を動かすのが好きな方、活発に動ける方に向いています。

 

お泊りデイサービス

お泊りデイサービスはデイサービスの利用者さんが、日中のサービスを受けたあと、そのまま施設に宿泊することができるというサービスです。

 

ご家族が急な外出等で夜間1人になってしまう場合や、介護者の負担を軽減するために利用されています。

ショートステイとは異なり介護保険の適用外となりますが、ショートステイよりも予約が取りやすいという特徴があります。

 

小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護とは1つの介護事業者が「通い（デイサービス）」「訪問（ホームヘルプ）」「宿泊（ショートステイ）」の3つを提供しているサービスです。

 

住み慣れた地域で自立した生活を続けることができるように、デイサービスを中心として訪問サービス、宿泊サービスを組み合わせ、日常生活の支援や機能訓練を行います。

 

リハビリ特化型デイサービス（機能訓練特化型）

午前の部と午後の部に分かれており、サービス提供時間は3～5時間です。

 

機能訓練指導員は理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師（准看護師）、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師のいずれかの資格が必要です。

 

短時間で目的がはっきりとしたサービスのため、リハビリに集中することができます。

 

認知症対応型デイサービス（認知症対応型通所介護）

認知症の方を対象としたデイサービスです。

地域密着型デイサービスに含まれるため、原則として事業所がある市区町村に居住されている方が利用できます。

 

認知症対応型デイサービスの特徴は、少人数で人員配置も手厚い点です。
家庭的なゆったりとした環境の中で専門的な認知症ケアを受けることができます。

 

療養型通所介護

主に難病等の重度要介護者やがん末期患者で、看護師による観察が必要な方を対象としたデイサービスです。

療養通所介護計画に基づき、日常生活のサポートと機能訓練を行います。

 

一般的なデイサービスの規模

一般型デイサービス（通所介護）は施設の規模によっても種類が分かれます。

 

大規模デイサービス

1日に20～40名、施設によっては50名以上が利用するデイサービスです。
総合型デイサービスが多く、短時間利用を提供している施設もあります。

 

小規模デイサービス（地域密着型通所介護）

利用定員18名以下のデイサービスです。

 

小規模なのできめ細かいサービスの提供が可能となっており、入浴、食事、その他の日常生活の支援や機能訓練などを日帰りで提供します。

 

民家型デイサービス（地域密着型通所介護）

民家型デイサービスとはその名の通り民家を利用したデイサービスです。
古い民家を利用しているところや、管理者の自宅を改装しているところなど、形態はさまざまです。

 

住み慣れた地域で安心して生活が続けられるように、1人ひとりの生活に寄り添った支援をしている地域密着型のサービスです。

 

デイケア（通所リハビリテーション）との違い

デイサービスと同じく通いながら受けられる介護サービスにデイケア（通所リハビリテーション）があります。

 

デイケアは医師の指示に基づいてリハビリ専門職からリハビリテーションを受けるものです。
そのため、利用するには主治医の指示が必要で、デイサービスとは異なります。

 

また、デイケアを運営できるのは介護老人保健施設や病院、診療所などと定められており、常勤の医師が配置されている必要があります。
デイケアではリハビリ専門職である理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のいずれか1人以上が配置されている必要があります。

 

デイサービスの1日あたりの利用料の目安

要介護制度 1割負担 2割負担 3割負担
要介護1 　　1,503円 2,324円 3,146円
要介護2 　　1,630円 2,579円 3,529円
要介護3　　　1,763円 2,845円 3,928円
要介護4 　　1,895円 3,109円 4,324円
要介護5　　　2,028円 3,375円 4,723円

 

※7時間以上8時間未満の利用で、食事、入浴介助加算、個別機能訓練加算を加えた場合の料金の目安です。

 

デイサービスの利用料金は地域や事業所の規模、サービスの提供体系などにより異なります。
食費なども施設により差が出やすい部分となります。

 

多くの方の自己負担額は介護保険サービス利用料金の1割となりますが、一定以上の所得がある方は2割負担、または3割負担となります。

 

デイサービスは多種多様！利用者さんに合ったものを上手に利用

デイサービスは利用する方の目的や嗜好に適したものに応じて、さまざまな種類の施設があります。

 

総合型のデイサービスでも利用者さんが楽しんで利用していただけるよう、レクリエーションの内容に工夫を凝らしているところが増えています。

 

利用者さんに合ったデイサービスを見つけて、ご本人だけでなくご家族も負担なく生活できるように上手にデイサービスを活用するのがおすすめです。