ーデイサービスが提供している内容と利用時のメリットデメリットを解説ー

デイサービスはどのような内容を取り扱っているのか、詳細を知らない方がいるのではないでしょうか。

 

高齢者や障がいをもつ方が利用するデイサービスでは、身体状況に合わせて適切な介護を行っています。そのほか、心身の健康を維持するためのリハビリテーションや利用者が楽しめるイベントを実施し、安心して過ごせる環境を整えています。

 

本記事では、デイサービスが提供するサービスの内容を詳しくまとめました。

 

あわせてデイサービスを利用するメリットとデメリットも紹介しているため、入所を考えている方は参考にしてください。

 

デイサービスの内容とは

デイサービスは高齢者や障がいをもつ方が安全に過ごせる施設です。主に生活支援と社会参加を促進し、利用者の家族の負担軽減を目的としています。

 

たとえば、身体健康や機能性維持のためにリハビリテーションを行ったり、社会的なつながりを深めるためにレクリエーションを実施したりしています。

 

デイサービス内容は施設によりそれぞれです。食事や入浴といった日常生活を手助けしながら、友人と交流する機会を提供し、利用者が楽しく安心して過ごせるサポートを行っているのがデイサービスです。

 

デイサービスで提供されているサービス内容

デイサービスで提供される主なサービス内容を紹介します。

 

基本的生活習慣の介護

デイサービスでは食事や排泄、入浴といった基本的な生活習慣の介護を行います。身体をうまく動かせないと自分で食べることやお風呂に入ることが難しくなります。職員が一人ひとりの身体状況に合わせて適切にサポートするため、利用者も安心です。

 

また、利用者のなかには1人での排泄が難しくなった、排泄機能に障害があるなどでトイレへ行きにくい方もいるでしょう。デイサービスでは、時間を決めてトイレへ誘導したりおむつ交換したりして、排泄介助を行っています。

 

できなくなったことに不安を感じる利用者に声をかけながら、安心して過ごしてもらう環境作りをするのがデイサービスです。

 

機能訓練

機能訓練とは身体機能や動作能力の回復、向上を目的に行う訓練です。

 

体操や歩行訓練、脳のトレーニングなどを通じて心身の健康維持を目指します。大人数でおこなったり、他の利用者と交流を深めたりして家族以外の方とふれあうことも刺激につながります。

 

機能訓練は機能訓練指導員といった職員が中心で、医師の指導のもとでは行いません。利用者が楽しみながら機能訓練できるように工夫しています。

 

健康チェック

デイサービスでは、職員が利用者の健康チェックを行います。

 

主に血圧や体温、脈拍などを測定し体調に異変がないか確認します。また、会話から普段と変わらない点がないかチェックし、デイサービスを通常通り利用できるかの判断が重要です。

 

異変を感じたらサービス内容を変更し、利用者が無理なく過ごせるように柔軟に対応していきます。

 

イベントやレクリエーションの実施

デイサービスではさまざまなイベントを行っています。

 

多くの利用者が楽しめる行事を実施することで、気分転換やストレス解消につながります。

 

たとえば、車で桜を見に行ったり施設内で夏祭りをしたりと、季節に合わせたアクティビティを行うこともおすすめです。自宅ではできない体験を通して、新しい刺激や楽しさを感じられるでしょう。

 

デイサービスを利用する3つのメリット

デイサービスを利用するときのメリットを紹介します。

 

1. 介護者の負担を軽減できる

デイサービスを利用すると介護者は自分の時間もてるため、ストレスや疲労を軽減できます。

 

たとえば、デイサービスの利用日を趣味の時間に充てると、生活にゆとりを感じられるでしょう。

 

家族といえど、介護による睡眠不足や疲れが蓄積されると健康状態に影響を及ぼします。介護者が休息をとり、リフレッシュできると家族との関係がよりよくなるでしょう。

 

2. 身体機能が向上する

デイサービスでは定期的なリハビリプログラムを提供しています。利用者は運動や認知トレーニングを通じて、身体機能を向上できます。

 

ウォーキングや簡単なエクササイズ、脳のトレーニングなどを行い、楽しみながら健康状態の質を高められるでしょう。

 

筋力や柔軟性が増し、日常生活の動作をスムーズに行えます。自立した生活を送るための基盤を築けることは、デイサービスを利用するメリットのひとつです。

 

3. 家族以外の人と交流できる

デイサービスでは、当然ほかの利用者やスタッフと交流します。利用者は新しい友人を作ったり、コミュニケーションをとったりできる点がメリットです。

 

たとえば、デイサービスで行われる運動遊びやリズム体操会などに参加すると、新しい趣味を見つけられます。また、人と会うために化粧をしたり身なりを整えたりする方もいるため、自宅にこもりがちな方にもおすすめです。

 

デイサービスの利用は利用者の孤立感を軽減でき、心理的な安定につながるでしょう。

 

デイサービスを利用する3つのデメリット

メリットの多いデイサービスですが、デメリットもあります。利用前には悪い部分も理解しておくことが大切です。

 

1. デイサービスの利用料が負担になる

デイサービスの料金は、施設や提供されるサービスの内容により異なるため、高額な場合もあります。

 

通院の回数は要介護度に応じた利用限度額の範囲内で決まります。要支援1・2の方は1か月ごとの定額です。一方、要介護の方は要介護度と利用時間に応じて、利用回数ごとに費用が発生するのが一般的です。

 

デイサービスの料金が負担になると、継続した利用ができない可能性があるため、家族で十分に相談しましょう。

 

2. 利用者がストレスを感じる

新しい環境や利用者との関わりに不安を感じると、ストレスに感じる場合があります。

 

デイサービスの内容に興味がない、ほかの利用者とうまく馴染めないと退屈や不満を感じてしまうでしょう。施設内の雰囲気やスタッフの対応がストレスになる可能性もあります。

 

利用前にはニーズに適したサービスを受けられるかどうか、見学や体験の利用がおすすめです。

 

3. ニーズに適したサービスを受けられない場合がある

デイサービス施設によって提供しているサービスが異なります。利用者一人ひとりのニーズに合った内容でなければ、満足度の低下につながるおそれがあります。

 

たとえば、デイサービスが実施しているレクリエーションは集団で行うものをメインにしているところもあれば、個別で楽しむものを中心としている場合があります。なかには、機能訓練を重視しているデイサービスもあるため、施設の特色を知ることが大切です。

 

デイサービスが提供しているサービス内容を把握し、利用者はもちろん家族も満足できる施設を選択しましょう。

 

まとめ

デイサービスでは主に4つのサービスを提供しています。

 

1. 基本的生活習慣の介護
2. 機能訓練
3. 健康チェック
4. イベントやレクリエーションの実施

 

日常的な世話や健康チェックを行い、利用者が快適に過ごせるような環境を整えています。さらに、機能訓練やレクリエーションを通して、楽しみながらも心身の機能向上ができるような工夫も行っています。

 

利用者が家族以外の人とふれあうことで、コミュニケーション能力を高めたり、さまざまなトレーニングで筋力を向上できたりする点がメリットです。

 

また、介護につきっきりだった家族も自分の時間ができ、生活にゆとりを感じられるようになるでしょう。ただし、デイサービスによっては利用者のニーズに適していないことから、ストレスを抱く場合があります。

 

見学や体験を通して、利用者が満足できるデイサービスを選ぶことが大切です。