ー高齢者が運動をする目的と効果とは?デイサービスの機能訓練ー
健康のために運動をしたいけどなかなか機会がない、歳を取ってから家にこもりがち、という方は少なくないでしょう。
健康で長生きするためには、何歳になっても適度な運動が大切です。
しかし、自分で身体を動かすのは難しいという方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合にはデイサービスの機能訓練を受けるのが効果的です。
今回は、高齢者が運動をする目的や効果、デイサービスで提供している機能訓練についてご紹介します。
高齢者が運動をする目的と効果
高齢者が運動をする目的と効果を5つご紹介します。
1.生活習慣病の予防
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、運動不足が原因の一つです。
自覚症状がないと健康診断で数値が悪くても放置してしまうケースが多く、命に係わる重大な病気に発展してしまうケースもあります。
運動には血圧の安定、血糖値、中性脂肪の低下、コレステロール値の改善効果が期待できます。
医師から運動を制限されていなければ、日常的に適度な運動を行うことが大切です。
2.フレイルの予防
フレイルとは「虚弱」という意味で、健康な状態と要介護状態の間の状態を指します。
高齢になるにつれて筋力が弱まったり、食べる量が少なくなったり、だんだん歩けなくなり、寝たきりになっていきます。
以前は年を取ったら弱っていくものだと考えられていました。しかし現在は、フレイルは予防できると考えられています。
フレイルの原因はおもに運動不足と栄養不足です。
筋力の衰えを防止し、要介護状態や寝たきりを防ぐために、運動が必要です。
3.サルコペニアの予防
サルコペニアとは、筋肉量が減少していく老化現象のことです。
筋肉は30歳を過ぎると、何もしていなければ1年に1%ずつ減少していくと考えられています。
そうすると、70歳のときには筋肉が40%も減少していることになるのです。
筋肉が減少すると膝や腰などの関節の痛みが出やすくなったり、つまづいたり転倒のリスクも増えます。
関節の痛みや転倒などがきっかけとなり要介護状態になることも少なくありません。
筋肉は刺激を与えていなければ、加齢により減少していきます。
その一方で、筋肉は何歳になっても成長することもわかっています。
身体をスムーズに動かすためには、筋肉を鍛える運動をするのが必要です。
4.認知機能低下の予防
厚生労働省は将来的に65歳以上の5人に1人が認知症になると推計しています。
認知症ではなくても、物忘れが増えたことを自覚している方も多くいます。
このような記憶力の低下などの症状を「軽度認知障害(MCI)」といいます。これは認知症の前段階です。
最近ではMCIの状態のときに運動を行うことで認知症の発症を遅らせたり、状態を抑えられたりするのではないかと考えられています。
そのため、認知機能低下のために身体を動かすことが注目されています。
5.免疫力低下の予防
人の免疫力は15~20歳頃をピークに、40歳を過ぎたころから大きく減少していきます。
免疫力が低下すると、風邪やインフルエンザ、癌などの疾病にもかかりやすくなるのです。
適度な運動をすると自律神経のバランスが整い、免疫力が向上します。
病気に負けない身体づくりのため、運動習慣が大切です。
デイサービスでは機能訓練を実施している
日頃の運動が大切だとわかっていても、なかなか運動する機会がない、1人だと続かない、という方はデイサービスの機能訓練を利用するのがおすすめです。
デイサービスの機能訓練では、日常生活動作の維持・改善を目的として歩行訓練やマッサージ、脳トレなどの活動を行います。
機能訓練と混同されやすいのがリハビリです。
リハビリは「医師の指示」に基づいて行い、主にデイケアで提供されています。リハビリは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、などの専門職種が医師の指示に基づいて行うものです。
一方、機能訓練は機能訓練指導員がほかのスタッフと協力して、機能訓練の内容や運動機能向上計画書の作成などを行います。
デイサービスで受けられる機能訓練の内容
デイサービスで受けられる機能訓練の内容は、施設によって異なります。
そのため、どのような機能訓練を行っているかは、デイサービスに問い合わせたり、施設を見学した際に確認しておくと安心です。
ここでは、デイサービスで一般的に実施されている機能訓練の内容をご紹介します。
・歩行訓練
・関節可動域訓練
・ラジオ体操
・マッサージ
・脳トレ
・ゲーム
・嚥下体操
・口腔体操
集団で訓練を行うことが多いです。施設によっては個別で機能訓練を実施しているところもあります。
また、機能訓練プログラムの時間を設けて行う訓練もあれば、食事の前に口腔体操を行うなど、ほかのサービスと合わせて機能訓練を実施することもあります。
デイサービスの機能訓練は有資格者が対応する
デイサービスの機能訓練は機能訓練指導員が中心になって行います。
機能訓練指導員は利用者やご家族の要望をヒアリングしたうえで必要な訓練を判断し、機能訓練計画書を作成。ほかのスタッフと協力して機能訓練を実施します。
機能訓練指導員は以下のような資格を保有している者で、保有資格によって業務内容も異なります。
【機能訓練指導員に必要な資格】
・看護師または准看護師
・理学療法士(PT)
・作業療法士(OT)
・言語聴覚士(ST)
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師
・鍼灸師(鍼灸師以外の機能訓練指導員が在籍する施設で半年以上の実務経験が必要)
個別機能訓練加算を確認しておく
個別機能訓練加算は、機能訓練指導員が中心となって利用者に合わせた個別の機能訓練を提供した場合に加算されます。
個別機能訓練加算には、従来からの「個別機能訓練加算Ⅰ」と2021年に新設された「個別機能訓練加算Ⅱ」があります。
個別機能訓練加算Ⅰの追加費用は1日あたり56~85円です。
厚生労働省に訓練計画の情報を提出しフィードバックを受けると、個別機能訓練加算Ⅰに加えて個別機能訓練加算Ⅱの1か月あたり20円が追加されます。
デイサービスで運動の機会をつくると効果的
適度な運動は健康維持のために欠かせません。
しかし、自分1人で運動をしたり継続するのは難しいという方も少なくないでしょう。
デイサービスの機能訓練では1人ひとりに合った機能訓練を無理なく実施します。運動による健康維持のほか、スタッフやほかの利用者とのコミュニケーションを通じて心身の健康維持を図る効果が期待できるでしょう。
福岡県糟屋郡粕屋町のデイサービス施設は株式会社フィッツ・ロイに お任せください
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